むりをしないで生きること。

投稿者: | 2016年2月6日

鍼灸師になって間もない頃、
『仕事で燃えつきないために 対人援助職のメンタルヘルスケア』という本を買いました。
教師、看護師、医師、ソーシャルワーカー、保育士など
対人援助職の人が燃えつきてしまう背景やプロセスを説明し、回復やセルフケアについて解説している本です。

その本の中に
「むりをしないで生きる」という一節があります。

むりをしないで生きるコツ

*以下にの並べたことは、けっして悪いことではありません。でも「こうしなければならない」と思うことは、自分を追いたて、周囲をも息苦しくさせます。もしあなたが、「こうしなければならない」と思っていることがあるなら、ここで、考え方を変えるちょっとしたコツを知ってください。
「ねばならない」を「こういうふうにできたらいいな」「こうなるようにやってみよう」と言い換えてみるのです。

・引き受けた仕事は途中で投げださずに、かならず最後までやらなければならない。
・仕事は、予定通りに、決められた手順で、効率的にすすめなければならない。
・一度決めたことは、最後まで変えないで守らなければならない。
・いつも正しく、人の役にたつように行動しなくてはならない。
・困っている人がいたら、自分が助けてあげなければならない。
・だれに対しても感じよく接し、好かれなくてはならない。
・まちがえたり、失敗したりしてはならない。
・やるからにはほめられるように努力し、人よりすぐれた結果をださなくてはならない。
・怒り、悲しみ、嫉妬などのネガティブな感情は、感じないようにしなければならない。
・約束した時間はきっちり守らなければいけない。

(『仕事で燃えつきないために 対人援助職のメンタルヘルスケア』p102)

 
いかがでしょうか。
社会人として仕事をする上で、当たり前のことも含まれてるように思える・・・。
ということはわたしも燃えつきやすいのかしら・・・と思ってしまいました。

大事なのは、ここに書かれている内容そのものではなく、
「こうしなければならない」と思っているかどうかなのでしょうね。
人間を相手に仕事をするというのは、自分の思うようにいかないことが多いものです。
それを、「こうしなければいけない」という考えに縛られていると、
燃えつきにつながってしまうこともあるようです。

この「むりをしないで生きる」というのは、対人援助職に限らないことだと感じながら読みました。
仕事をしていても、していなくても、大人でも子どもでも
それぞれ社会の中で生きています。
社会の中でひとと関わりながら生活していると
ときにどうしてもむりをしなければこなせない場面もあるかと思います。

肉体的なむりも精神的なむりも、本人の器をこえてしまえば害となります。
からだもこころも、ひとによって器の大きさが違うのです。
(ただ器が大きければいい、大きくするべきだという話ではなく。)

社会の中で求められる姿に適応することは、あるひとにとっては相当なむりが必要なのかもしれません。
むりをしないでいると、社会からおちこぼれることもあるかもしれません。
でもむりをしないでおちこぼれることが、ときに自分を守ってくれるんだと思います。